The Zetter Marylebone は、グレードIIの指定を受けたジョージアン様式のテラスハウスのうち、シーモア・ストリート28番地と30番地の2棟を使ったホテルです。建てられたのは1780年から1790年頃、ポートマン・エステートの敷地で、指定は1970年2月。30番地には画家で作家のエドワード・リアの記念プレートが掲げられていましたが、2棟をホテルに改装する工事に伴って2012年に外され、そのまま戻っていません。ポートマン・エステートが The Zetter に話を持ちかけ、2015年8月14日に同ブランド2軒目のタウンハウスとして開業しました。内装は Russell Sage Studio が手がけ、架空のオーナー Wicked Uncle Seymour を軸に、彼がグランドツアーで集めた品々が館内を飾ります。
客室は4カテゴリーで計24室。最初の2つの差が、選択の大半を占めます。Deluxe Double は19平方メートルでダブルベッド。Deluxe King は27平方メートルでキングベッドとなり、1月の平日夜の料金は£46高くなります。その上に30平方メートルの Junior Suite が4室(間取りはそれぞれ異なります)、屋上に45平方メートルの Lear's Loft があり、テラスにバスタブが置かれています。パブリックスペースは1階のParlourのみで、ジョージアン様式の客間を思わせる暗めの色調に、暖炉、金縁の鏡、小物を並べたキャビネットが並びます。エレベーターはありますが、ジム、スパ、プールはありません。
食事ができるのはParlourだけ。営業は毎朝7:30から(日曜は8:00から)22:30までです。朝食はアラカルトで別料金、サワードウのエッグが£7、フル・イングリッシュが£24、セルフ式のグラブ・アンド・ゴーが£8。日中はスモールプレート、ソーセージロール、チーズバーガー、英国産チーズとシャルキュトリーのボードがあり、アフタヌーンティーは12:00から16:00まで、1名£55からです。主役はドリンク。Seymour's Parlour として開業した当時、最初のカクテルリストを手がけたのは Tony Conigliaro、料理は Bruno Loubet でした。今もロンドンっ子が、泊まらずにテーブルを予約しに来ます。
ここで手に入るのは、24室とそれを切り盛りする人たち。ゲストが再訪する理由もそこにあります。名前を覚えてくれること、フロントで問題がその場で片づくこと、オックスフォード・ストリートから2分で静かになる脇道。逆に、それ以外は手に入りません。レストランもスパもジムも駐車場もなく、1月の平日夜で£300〜£353という客室料金に朝食とドリンクが別途かかります。内装は2015年当時のままで、窓の小さい部屋もあります。ホテルというより「家」に泊まりたい人、食事は館内よりマリルボーンの街で楽しみたい人に向いています。